#1.
これまでとこれから

Nest 10th Anniversary

Nest

「住まいをつくる。暮らしをつくる。」
ふたりが紡ぐ、ふたりの10年

きっかけはふとしたことから。

今年でNestは10年目をむかえます。節目、というのを特に意識したわけではありませんでしたが、ふとしたことから10年目のNestと向き合うことになりました。そのきっかけは「制服」でした。

今から一年ほど前。Nestには揃いのユニフォームというものがなかったので、ロゴ入りのポロシャツを作りたいなぁと思っていました。そこでいつも依頼しているデザイナーさんに、ユニフォームが作りたいこと、そしてNestの営業品目をお知らせできるようなパンフレットが作りたいことを相談していました。 そこから数ヶ月して「制服ができました」というお知らせがあったので訪ねてみると、まだ試作段階だという「エプロン」がふたつ並んでいました。 なぜ「エプロン」なのか。そこから私たちは今までの10年を振り返る小さな旅が始まりました。

Nestが想う暮らしの有りよう。

Nestはこの10年、新築から修繕まで家にまつわるものをコツコツと手がけてきました。そこには家を建ててからはじまる「これからの暮らし」も含めてずっとお付き合いできる工務店でありたいという想いがいつもありました。家を建てて終わりではなく、時間の流れと共にゆるやかに変化していく家族の生活様式や好きなもの、また新しい世代へ繫がっていく変化を楽しめる家づくり。だからあえてはじめから作りこまずに余白のある家と変化を楽しめる素材を常に考えてきました。 だから家を建てたあとに発生する小さなリノベーションにも柔軟に対応できる姿勢を持ち続けてこれたように思います。

Nest

Nestは「暮らしの御用聞き」

そんなことを振り返りながら考えてみるともしかするとNestは「暮らしの御用聞き」のような存在かもしれないなぁと思うようになりました。「御用聞き」というと家づくりとは程遠い感じですが、小さな修繕に対応している中で、日常の中にある小さな変化やまだ見えていない暮らしの問題に気づき、お客様の抱える要望にすっと答えられるような身近な存在でありたいこと、そしてそんな小さな事の中にこそ暮らしの土台が繋がっているといつも考えていたからです。

そんな事を考えてみると「エプロン」はとてもしっくりくるNestらしい制服なのかもしれない。「エプロン」には暮らしが詰まっている。食事、大工仕事、ガーデニングなど家族の暮らしの様々なシーンに「エプロン」は登場する。それを含む土台を作っている私たちだからこそ「エプロン」なのだ。

Nest

Nestのふたりができること

Nestはずっと夫婦で活動してきました。底抜けに明るい妻と物静かな僕と。お互い全然違うようで根っこは同じ匂いがする。だから冒頭の写真のような、根っこからそれぞれの方向に枝を進めることで一つの大きな広がりとなっていけるようなふたりでありたいなと。10周年を迎える今年、あらためてお互いの好きな事ややっていきたい事を食卓を囲みながら話をしました。僕はやっぱり暮らしの土台の「家」をつくりたいし、妻は暮らしの中に「花」を生けて生活を彩る人だ。対照的だけど根っこは同じ。暮らす事に真摯なふたりだからこそできるNestらしい家づくりをこれからも変わらずやっていきたいと思っています。

Nest

おわりに

今回、エプロン制作から撮影、パンフレットなど「カタチのブティック」さんにお願いしました。Nestのデザインディレクションをずっとしてもらっているので自然な成り行きでしたが、まさかエプロン型制服が出来上がるとは考えていませんでした(笑)だけど、新しい制服を纏っての撮影は長い付き合いもあってとても自然に被写体になる事ができ、Nestとして、また夫婦としての記念にもなりました。(実は結婚20周年の前日に撮影でした。)

新しいパンフレットも出来上がり、Nestとしてできること、そしてそれぞれができることも記したので見かけたらぜひお手にとってくだされば幸いです。今後ともNestをよろしくお願いします。

NestNestNest

文:なかがわひろむ、なかがわかおり
ディレクション:カタチのブティック

カタチのブティック
https://katachi.site/